旅行者下痢症 の 急性下痢症 には、細菌性下痢症・ウイルス性下痢症・寄生虫下痢症があります。
1)細菌性下痢症
潜伏期が数時間〜3日間と短く、吐き気・嘔吐・腹痛などの消化器症状とともに水溶性の下痢や血便があり、突然発症します。発熱がみられることもありますが、多くは数日間で自然治癒します。
主な病原体は腸管毒素原性大腸菌(enterotoxigenic Eschrichia coli:ETEC)、カンピロバクター(Campylobacter jejuni)、赤痢菌属(Shigella spp)、非チフス性サルモネラ菌属(Salmonella spp)などで、他の大腸菌群もみられます。
病原体診断は便培養でおこないますが、判定に数日かかり、さらに感受性を確認してから抗菌薬を選択することは実用的ではなく、実際には滞在地域の薬剤耐性状況に応じた抗菌薬を使用します。近年、ニューキノロン耐性のカンピロバクターや他の腸内細菌が出現するようになり、特に南アジアおよび東南アジア地域からの旅行者下痢症の患者に対しては azithromycin の選択が推奨されています。
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