大腸及び小腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍をひきおこす原因不明の疾患の総称を炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease:IBD)といいます。クローン病も、この炎症性腸疾患のひとつで主として若年者にみられ、口腔にはじまり肛門にいたるまでの消化管のどの部位にも炎症や潰瘍が起こりえますが、小腸の末端部が好発部位で、非連続性の病変(病変と病変の間に正常部分が存在すること)が特徴です。自覚症状としては、多くの場合腹痛(約80%)下痢(約80%)で、その他高率に見られる症状として体重減少、肛門病変(痔瘻・裂肛・肛門潰瘍等)、発熱等があり、潰瘍性大腸炎で多く見られる血便はそれほど高頻度ではありません。
クローン病の原因は諸説ありますが、いずれもはっきりと証明されていません。最近の研究では、なんらかの遺伝子の異常を背景にもち、異物を処理する細胞やある種のリンパ球などの免疫を担当する細胞の異常反応が明らかになってきており、何らかの外来の抗原(食事の成分、異物、病原体など)の侵入とそれに対する免疫系の反応異常が想定されています。
検査と診断
内視鏡検査を行います。クローン病では以下の内視鏡所見が特徴とされます。
・非連続性病変
・敷石像
・縦走潰瘍
・多発性アフタ:自覚症状のあるものとして口腔内アフタが多く見られる
・狭窄病変・裂溝・瘻孔病変
・竹節状変化:胃の病変においてみられることが多い
また、X線検査による消化管造影検査においても、上記の内視鏡所見が認められます。
予後
再燃・再発を繰り返し慢性の経過をとります。完全な治癒は困難であり、症状が安定している時期(寛解)をいかに長く維持するかが重要となります。長い経過の間で手術をしなければならない場合も多く、手術率は発症後5年で33.3%、10年で70.8%と報告されています。また、定期的に検査を受けることも必要となります。
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