口で噛み砕かれた食物は、食道を通って胃に運ばれます。胃では、消化酵素により食物は粥状〜液状になり、十二指腸を経て小腸へ送られます。小腸では、栄養素や水分が吸収されます。大腸では小腸で吸収されずに残ったものから水分が吸収され、食物のカスが半粥状〜固形状になり便の形に近づいていきます。また、腸内細菌の働きで栄養分の再吸収も行われます。
食物が胃に入ると、胃は大腸にシグナルを送ります。すると大腸は反射的に、便を大腸に送り出す「ぜん動運動」をスタートさせます。これを「胃・大腸反射」といいます。また、便が結腸から直腸へ流れ始めると、骨盤神経から大脳へ「便が到着した」というシグナルが送られ便意がおこります。このシグナルは直腸上部にも送られ、ぜん動運動をスタートさせます。これを「直腸・結腸反応」といいます。
最終的に、便は直腸に送られ、その反射が脳に「便を出したい」という情報を伝えます。脳が情報を受け取ると、便は肛門から排泄される仕組みになっています。 口から肛門までは約9メートル。時間にして約30時間〜120時間の長い旅路です。
便の中身は、消化されずに残った食べ物のカスのほか、腸内の細菌、胃腸からの分泌物、腸壁からはがれ落ちた細胞などが含まれます。また、健康な便150〜200グラムに含まれる水分はおよそ100ccといわれています。ふっくらとして出しやすい便には、適度な空気も含まれています。
一方、便が腸内にとどまる時間が長いほど、便の水分は奪われ、空気は分離し、ガスが発生したり、コロコロの硬い便になったりします。
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