子どもの頃、台所の壁に“食いあわせ”のいろいろな絵の書いてある紙が貼ってあった記憶があります。母はこれは一緒に食べると“食あたり”をおこしお腹をこわす食べ物の組み合わせだと言っていたのをよく覚えています。あれって最近見かけなくなりましたが、今でもあるのでしょうか。
なぜか“うなぎと梅干”“天ぷらとスイカ”は覚えているのですが、他にもいろいろあったような・・・。
食いあわせまたは合食禁(がっしょうきん)は、一緒に食べる時に食材の取り合わせが悪いと言い伝えられているもので、一般に消化に悪いとされています。
日本で伝えられている合食禁は、もとは中国から伝えられた陰陽五行思想を食材にあてはめたものとされています。このため、科学的根拠のないものもありますが、中には医学的に正しいとされるものも存在しています。
日本に古くから伝えられている“食いあわせ”には次のようなものがあります。
・ウナギに梅干し:ウナギの脂っこさと梅干しの強い酸味が刺激し合い、消化不良を起こすとされた。胃腸が弱っている場合、脂分と酸味の強いものを多量に摂るのは注意が必要。
・天ぷらに氷水:水と油で消化に悪いとされた。実際、胃の負担が増加し、消化に支障をきたす事が確認されている。
・天ぷらにスイカ:同上。
・蟹に柿:体を冷やすとされた。蟹の身に体温を下げる効果がある事が確認されている。また、柿も同様。
・蟹に氷水:同上。
・蛸に梅:不明。
・鮎に牛蒡:旬が大幅にずれている例。
・アサリに松茸:同上。
・蕎麦に田螺:食べ過ぎの防止。
・強飯(おこわ)にフグ:現在でも贅沢の極みとして避けられる事が多い。
・筍に黒砂糖:共に古くは高級食材であったことから、贅沢を戒めているとされる。
・胡瓜に蒟蒻:不明。
・泥鰌に山芋:単に食感の問題と思われる。
・蛸に蕨:ワラビの過剰摂取によりワラビ中毒を引き起こす危険性がある。
・胡桃に酒:のぼせやすくなるとされた。クルミには血圧を上げる効果があるため
また、現在になって栄養学的、医学的に避けるべきとされた食いあわせもあります。
・スイカとビール :急性アルコール中毒を引き起こす可能性がある。また、水泳前や入浴前では水死の危険性もある。
・ラーメンと飯(ラーメンライス):チアミン(ビタミンB1)は糖質代謝に関連するビタミンであり、その必要摂取量は炭水化物の摂取量に依存する。ラーメン及びご飯(白米)はともにビタミンB1をあまり含まず、炭水化物摂取量が増えるため、疲労や肥満を招く恐れがある。
・お茶による食品中の鉄分(非ヘム鉄)の吸収阻害:食後にお茶(特に緑茶)を摂取すると、食品中に含まれる非ヘム鉄は吸収を受けにくい形に酸化されてしまう。鉄欠乏性貧血で悩む女性や、ダイエットにより 鉄分の補給が充分でない人は食後すぐに緑茶を飲むのは避けるべき。
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