感染性腸炎 や 食中毒 という用語は、独立した疾患を指す用語ではなく、複数の疾患をまとめた用語です。このため、これらの用語が使用される状況によって内容が異なる場合があります。
感染性胃腸炎は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」感染症法で小児科定点の報告対象疾患(五類感染症)に定められており、その報告基準として「細菌またはウイルスなどの感染性病原体による嘔吐・下痢を主症状とする感染症で、原因はウイルス感染(ロタウイルス・ノロウイルスなど)が多く、毎年秋から冬にかけて流行する。またエンテロウイルス・アデノウイルスによるものや細菌性のものもみられる」と定義されています。しかし、感染性腸炎には、感染性胃腸炎のような法律で定められた定義がありません。
慢性の 旅行者下痢症 とは、帰国後1日に3回以上の下痢により、最低5回の医療機関受診および最低5日間の入院歴があり、15日間にわたり就労不可能な状態および4〜7ヶ月間治癒しない状態と定義されています。
長引く下痢 の原因としては、各種微生物の持続感染および重複感染、感染性腸炎後の腸内細菌叢の変化、消化吸収不全、炎症性腸疾患などが考えられますが、最近では感染後過敏性腸症候群(post infectious irritable bowel syndrome:PI-IBS)が注目されています。
旅行者下痢症 の 急性下痢症 には、細菌性下痢症・ウイルス性下痢症・寄生虫下痢症があります。
2)ウイルス性下痢症
基本的には細菌性下痢症と類似しています。臨床的に両者を鑑別することや、病原体を特定することは困難ですが、嘔吐の頻度は比較的高いとされています。
主な起因病原体は、ノロウイルス、ロタウイルス、アストロウイルスなどですが実際に診断されることは少ないようです。治療は対症療法が中心となります。
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